刑法(不同意わいせつ罪)

不同意わいせつ罪(6)~「実行の着手時期」「既遂時期」を説明

 前回の記事の続きです。

不同意わいせつ罪の「実行の着手時期」と「既遂時期」

 不同意わいせつ罪(刑法176条)の「実行の着手時期」と「既遂時期」を説明します。

※「実行の着手時期」と「既遂時期」の基本概念の説明は前の記事参照

 不同意わいせつ罪の「実行の着手時期」は、

「同意しない意思を形成し、表明し又は全うすることが困難な状態」でわいせつな行為がなされる現実的危険性を有する行為が開始された時点

となります。

 そして、上記行為が開始された後、わいせつな行為が実行されれば、不同意わいせつ罪は既遂となります。

 上記行為が開始されたが、被害者が抵抗するなどし、わいせつな行為が実行されなければ、不同意わいせつ罪は未遂となり、不同意わいせつ未遂が成立するにとどまります。

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