認知主導的意思決定とは?
認知主導的意思決定という意思決定モデルがあります。
認知主導的意思決定とは、
実体験や仮想体験で蓄積してきたパターンの引き出しの中から、適切と思われる策を一つ選び出し、修正を加えていくことを前提として、その策を実行して行く意思決定
です。
経験から直感的に正しいと感じられる認知を、主導的に使っていく意思決定 というイメージです。
有効と思われる選択肢(策)を、早い思考で直感的に選ぶ分、最初から、「修正を繰り返しながら、行動を積み上げていく!」という気概で臨むことになります。
私は、今の時代、この認知主導的意思決定が、意思決定の手法として、優れていると思うので、今回この記事を書くことにしました。
認知主導的意思決定の方法
意思決定とは、目的達成のために、複数の手段を挙げだし、考察・分析した上で、一つの策を選択するという認知活動をいいます。
これに対し、認知主導的意思決定は、複数の手段を明確に挙げて、考察・分析しません。
自分の経験から、適切と思われる策を一つ選び出します。
その適切を思われる策を、頭の中でシュミレーションし、うまく行きそうだったら、そのまま実行します。
そして、実行中に不具合が生じたら、修正します。
簡単な修正ですなまいと分かった場合には、次の適切を思われる策を選び、それをまた同じ手順で実行し、不具合が生じたらまた修正します。
目的達成に至るまで、実行と修正を繰り返します。
認知主導的意思決定の優れている点
認知主導的意思決定の優れている点は、
直感による策の選択
と
修正の繰り返し
を前提にしている点にあります。
今の時代は、変化が激しく、何が当たるか分からない時代です。
そのような時代において、成功を生み出す確率を上げるには、
- 意思決定のスピード
- 行動のスピード
- 仮説と検証のスピード
- 再起動のスピード
といった、思考と行動を、何度も何度も繰り返せるスピードが必要になります。
そこで、思考と行動の繰り返しスピードを上げることができる 認知主導的意思決定 が力を発揮します。
直感による策の選択
認知主導的意思決定は、有効な策を、経験から連想される直感から選択するので、意思決定のスピードが早いところに有益性があります。
経験に基づく連想思考を使うので、選択が直感であるとはいえ(場合によっては、直感であるからこそ)、選んだ選択肢は、それなりに優れた策になります。
直感による策の選択は、絵を描くときのデッサンのようなものです。
デッサンに、修正を繰り返し加えていき、優れた作品にしあげるのです。
修正の繰り返し
認知主導的意思決定は、
修正を繰り返すことが前提になっている
ことに強さがあります。
最初から、修正を加えて、より良い策に仕上げてくことを前提にして、行動をスタートするので、失敗や不具合があっても、いちいち一喜一憂しなくなります。
修正をすることが当然の前提なので、失敗をしたり、不具合があれば、当然のように修正を行います。
修正を加えたら、次に進みます。
また、失敗や不具合が起これば、修正を行います。
この繰り返しを当初から予定しているので、失敗や不具合が起こっても、歩みを止めることなく、行動を積み上げていけます。
認知主導的意思決定ができない人は、失敗すると、失敗が予想外の事態という認知になってしまいます。
そのため、失敗すると、コントロール不能感を感じてしまい、すぐに慌てたり、イラ立ったり、不安になったりします。
失敗が起こるたびに、そのようなネガティブな反応を起こしているようでは、行動のテンポが遅く、行動にキレも生まれません。
まとめ
変化が速く、何が当たるか分からない今の社会においては、認知主導的決定は、優れた手法です。
失敗や不具合が起こるたびに、失敗や不具合に思考が囚われて、行動が鈍くなる完璧主義的な思考は、捨て去った方が良いことが多いです。
認知主導的意思決定で、トライ&エラーを高速で繰り返した方が、成功にたどり着く可能性が高いです。