関係説明とは?
会社の上司から飲み会に誘われると、断るのに気が引けます。
結局、
- 付き合いの悪いヤツだと思われたくない
- 今後の関係を悪くしたくない
- 評価を下げたくない
という思いから、誘いを断れずに、ついつい飲み会に付き合ってしまいます。
しかし、ここで、飲み会を断るのは、
- 家族のため
- 友人に頼まれた仕事をするため
というように、自分自身だけでなく、家族や友人の利益を思いやった行動だと理由をつけることで、うしろめたさが吹き飛び、断る力が湧いてきます。
他人の利益を思いやる必要があるのだから、飲み会を断るのは仕方ありません。
このように、
自分自身だけでなく、他者の利益も思いやった要求だと釈明すること
を
関係説明
といいます。
自分は代理人と考えることは、「自分は代表者だ」という自己イメージや社会的イメージを作り、相手の要求を断りやすくします。
ほかの人の代理人として振る舞うことは、相手の要求を断る効果的な方法なのです。
関係説明を用いて相手に要求する
関係説明は、相手の要求を断るだけでなく、相手に要求する場合にも効果を発揮します。
仕事において、取引先と交渉するとき、相手に良いように取り繕ってしまうため、強い要求ができず、自分が不利になってしまうことがあります。
このようなときは、
- 自分は、会社やチームの代理人なのだ
- 自分は、会社やチームに対して責任を背負っているのだ
と考えることで、相手に自分の意思をしっかりと伝え、要求しやすい心理状態になれます。
「私は、会社に対する責任を背負っていますので…」というふうに、代理人としての責任感をはっきりと相手に表現するのも手です。
まとめ
自分ひとりのことだと思うと、
- 相手のいいように振る舞ってしまったり、やられ放題になってしまう
- 強い気持ちをもって、自分の要求を相手に伝えることができない
という状況に陥りやすくなります。
こうならないために、関係説明を使い、「私は代理人であり、全体の利益を代表している」と思うことで、相手の要求を退け、逆に、自分の要求を相手にはっきりと伝える心理状態になることができます。
自分を代理人と思うことで、自分の仲間を守るという責任感を生み出すことができ、積極的に戦う気になれるのです。