前回の記事の続きです。

酒気帯び・酒酔い運転の故意

 酒酔い運転の規定である道路交通法117条の2第1号

第65条1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。)にあったもの」

と規定し、

  • 酒気を帯びて運転することの認識さえあれば、酒に酔った状態であることの認識を必要としない

ことを明らかにしています。

 酒気帯び運転の規定である道交法117条の2の2第1項3号

「第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(自転車以外の軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの」

と規定し、同一表現方法をとっているので、その認識は、

  • 酒気帯び運転をしていることの認識があれば足り、身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有していることの認識を必要としない

となります。

 この点に関する以下の判例があります。

最高裁判決(昭和46年12月23日)

 裁判所は、

  • 道路交通法117条の2第1号(昭和四五年法律第八六号による改正前のもの)は規定する酒酔い運転の罪の犯意としては、行為者において、飲酒によりアルコールを自己の身体は保有しながら車両等の運転をすることの認識があれば足り、そのアルコールの影響により正常な運転ができないおそれのある状態に達していることまで認識している必要はない

と判示しました。

最高裁決定(昭和52年9月19日)

 裁判所は、

  • 道路交通法119条1項7号の2に規定する酒気帯び運転の罪の故意が成立するためには、行為者において、アルコールを自己の身体に保有しながら車両等の運転をすることの認識があれば足り、同法施行令44条の3所定のアルコール保有量の数値まで認識している必要はない

と判示しました。

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