私たちは、集団の中で生きるにあたり、リーダーか追随者(他人のリーダーシップを受け入れる人)のどちらかの役割を担っています。
大半の人が、願望や妄想においては、リーダー(経営者、責任者、上司など)になって、自分が組織をコントロールし、優越性があって多くの取り分を得ることができるポジションにつきたいと考えます。
しかし、現実においては、大半の人が、リーダーになるよりも、追随者になることを好みます。
この根本的な理由は、人間の脳が楽をしたがる性質をもっているためです。
理性を働かせて生きない限りは、「もっと寝ていたい」「勉強したくない」「運動したくない」などの楽を求める信号が脳から発信されます。
人間の脳は、怠惰なのです。
この怠惰な脳の性質により、人は追随者となることを好みます。
人を導くことは簡単なことではありません。
それに比べれば、人に従うことは容易です。
追随者であれば、複雑な決定を下すために苦悩したり、前もって計画を立てたり、勇気を出して未知の世界に挑んだり、不評や批判を買う危険をおかしたりする必要がありません。
リーダーになるより、追随者になる方がはるかに簡単なのです。
追随者は依存者である
追随者としての役割を選んでいるときは、自分の支配力や、意思決定者としての自分の成熟性をリーダーに預けてしまいます。
子供が親を頼りにするように、追随者は、リーダーに心理的に依存します。
大半の人は、集団の中で追随者を選ぶことで、自分の頭で考えて行動する機会を無自覚で手放して後退するのです。
実力があるならリーダーに名乗りをあげろ
実力があるならリーダーに名乗りをあげましょう。
大半の人は、脳の怠惰により追従者を選択することを好むので、 実力を周囲に示せるのであれば、追随者の獲得は容易だからです。
大多数の人が、脳の怠惰により追随者を選択することを好む性質をもっていることは、意図して利用すべきです。
日々、努力して実力を高めるのは、将来、自分がリーダーになり、追随者を獲得するためであると考えても間違いではありません。