機嫌が良いとき・悪いときの心理状態
人は、機嫌が良いときは、直感が冴え、創造性が発揮されます。
一方で、警戒心が薄れ、深い思考をしなくなります。
ご機嫌なときは、物事がうまくいっていて、自分が置かれている状況が安全であり、警戒心を解いても大丈夫なためです。
逆に、機嫌が悪いときは、創造性が発揮されません。
警戒心が高まり、あれこれと邪推し始めます。
機嫌が悪いときは、物事がうまくいっておらず、不穏な兆候があり、警戒する必要があるためです。
創造性を発揮したいときは、まず機嫌を整える
仕事で企画を練るなど、創造性の発揮が必要な場面があります。
人の心理法則によれば、機嫌が悪いときは、思いつめた思考になるため、創造性が発揮されません。
煮詰まった状態で良いアイデアを出そうとしても出てきません。
よって、創造性を発揮したいときは、まず自分の機嫌を整えることが、一番最初にとりかかるべき課題になります。
まずは、自分が機嫌が良い状態でいられることに、時間と労力をさくことが有効になります。
自分が機嫌が良い状態になれるように、意識的にマネジメントすることが重要です。
趣味や遊びは価値ある行為となる
たとえば、テレビゲームを漫然とやることは、ただの時間と労力の消費になります。
しかし、自分の機嫌を良くすることを目的として、テレビゲームに没頭することは、時間を消費に使うのではなく、時間を生産に使うことになります。
テレビゲームをやって機嫌を良くした上で、創造的な作業にとりかかることができれば、テレビゲームは有意義な行為となります。
自分が機嫌が良い状態を意図的に作り出せるなら、時間の消費となりそうな飲み会やSNSなどの趣味や遊びも、生産性を生む価値ある行為となります。
【余談】創造性とは何か?
1960年頃、心理学者サルノフ・メドニックは、創造性とは何かを突き止めました。
メドニックは、「創造性とは、すばらしくよく働く連想記憶にほかならない」といいます。
創造性は、連想から生まれるものだということです。
連想を行うためには、連想を行うための思考材料が必要です。
「バナナといったらスベる」という連想は、バナナを知っていなければできません。
連想を行う元になる、知識、経験、イメージが少なければ、創造性は発揮されないということです。
そのことからも、勉強はもちろんのこと、趣味や遊びで自分の知見を広げることが、創造性を発揮するために必要となります。
機嫌が悪い人に対し、安易に絡まない
人の心理法則によれば、人は、機嫌が悪いときは、警戒心が高まり、あれこれと邪推します。
物事をネガティブにとらえるようになるということです。
おまけに精神が消耗しているので、もうこれ以上ストレスに耐えることができない状態に近づいています。
これが機嫌が悪い人の心理状態なので、機嫌が悪い人に対しては、安易に絡まず、機嫌が回復したときを見計らって絡むことが有効になります。
たとえば、仕事において、上司の機嫌が悪く、警戒心が高まっているときに、仕事の決裁を求めるのは、お勧めできません。
警戒心の高まりから、邪推して、あなたの仕事に無用なダメ出しをくらう可能性が高くなります。
上司の機嫌が良いときであれば、警戒心が薄れ、直感的で、深い思考をしなくなっているので、無用なダメ出しをくらう可能性は低くなります。
他人は、機嫌が良いか、機嫌が悪いかで、心理状態と思考回路が異なっていることを理解した上で、自分の立ち回りを選択することが大切です。