学習

人生を悲観する理由(ピークエンドの法則×マイナスの優位性)

 人は、ふとしたきかっけで、過去のネガティブな記憶を思い出し、不安感・恐怖感・絶望感・羞恥心などネガティブな感情に襲われます。

 ポジティブな記憶を思い出すこともありますが、ネガティブな記憶の方が圧倒的に記憶喚起されやすいのです。

 人は、年を重ねて、人生の記憶が蓄積されるに伴い、ネガティブな記憶の蓄積が増えます。

 ポジティブな記憶より、ネガティブな記憶の方が喚起されやすいので、総合的には、人生を悲観する認知になってしまうのです。

 今回は、人生を悲観する理由について書きます。

人生を悲観する理由

 人生を悲観してしまう理由は、ネガティブな記憶を優先的に思い出し、ネガティブな思考や観念を頭の中で展開してしまうことにあります。

 人が、ネガティブな記憶を優先的に思い出してしまう現象は、

   ピークエンドの法則

      と

   マイナスの優位性

の2つの思考メカニズムの掛け合わせで起こります。

ピークエンドの法則

 「ピークエンドの法則」とは、人は、経験した出来事のうち、感情が動く瞬間(ピーク時)と、最後の瞬間(エンド時)を記憶として保存する思考メカニズムをいいます。

 経験した出来事のうち、喜び・興奮・感動・不安・恐怖・羞恥心など、感情が動いた瞬間の記憶は、脳に強烈な記憶として刻み込まれます。

 逆にいうと、経験した出来事のうち、感情の動きがないシーンについては、記憶にほとんど残りません。

 感情が動いた瞬間の出来事を記憶する思考メカニズム(ピークエンドの法則)が、次に説明する「マイナスの優位性」という思考メカニズムと掛け合わさってしまうため、悲惨な事態が起こります。

※ ちなみに、ピークエンドの法則は、『「ピークエンド法則」「持続時間の無視」とは? ~評価は代表的な出来事で決まる~』で詳しく書いています。

マイナスの優位性

 「マイナスの優位性」とは、マイナスの事象が、プラスの事象を圧倒する思考メカニズムをいいます。

 「マイナスの優位性」により、ネガティブな出来事の方が、ポジティブな出来事より、強烈に記憶に残ってしまい、記憶喚起もされやすくなります。

 そして、悪い感情、悪い出来事を、良い感情・良い出来事より、念入りに詳しく検討してしまいます。

※ ちなみに、マイナスの優位性は、『【脳科学】悪い出来事は、良い出来事よりも優先して記憶される』で詳しく書いています。

ピークエンドの法則 × マイナスの優位性

 人は、「ピークエンドの法則」により、喜び・興奮・感動・不安・恐怖・羞恥心など、感情が動いた瞬間の出来事を脳に記憶します。

 ここに、「マイナスの優位性」が掛け合わさることで、人は、喜び・興奮・感動などのポジティブな記憶ではなく、不安・恐怖・羞恥心などのネガティブな記憶の方に、念入りに、敏感に反応してしまいます。

 この「ピークエンドの法則」×「マイナスの優位性」の思考メカニズムが、人に、ネガティブな記憶を優先的に思い出させ、ネガティブな思考や観念を頭の中で展開させるのです。

 そのため、人は、人生を悲観する方に導かれるのです。

まとめ

 大切なことは、

  • 人生を悲観し
  • ネガティブな記憶を思い出し
  • ネガティブな思考や観念にとりつかれた

ときに、そうなってしまう思考のメカニズムを、理性を使って認識することです。

 いいかえると、状況を客観視(メタ認知)するということです。

 思考が悲観にとりつかれることは、本能(ネガティブ本能)に基づいて起こる事象なので、理性で抵抗するのは、なかなか大変です。

 ですが、理性で抵抗しないよりはマシです。

 理性をつかさどる人間脳(前頭葉)を、本能をつかさどる哺乳類脳と爬虫類脳と戦わせましょう。

 理性(思考力)は鍛えることができます。

 理性を鍛えて強くすることで、本能がもたらすネガティブな精神攻撃を軽減させることができます。