環境・目的が変わると気力が回復する
人には、
環境・目的が変わると、気分が一新され、気力が回復する
という現象が起こります。
たとえば、会社の人事異動です。
前の部署では同じ仕事の繰り返しで、仕事にだるさを感じていても、新しい部署に配属されて新しいメンバーに囲まれ、環境が変わると、「さぁ、やるぞ!」という気になり、気力が回復します。
カフェ作業もそうです。
家で勉強やパソコン作業などを長時間していると、次第にやる気が低下します。
そんなとき、カフェや図書館に場所を移し、新たな環境にすることで、やる気が回復します。
よくスタバやガストで、勉強をしている学生や、パソコン作業をしている社会人がいますが、これは、環境を変えることで、気力を回復させ、努力時間を増すという意図もあるのです。
以前、私は、スタバやガストで、勉強したり、パソコン作業をしている人を見ると、「なんでわざわざ店で勉強しているんだろう?家でやればいいのに。無駄なことしてるなぁ。」と思っていました。
しかし、店で、勉強や作業をすることは、環境を変えて気力を回復させ、一日の勉強や作業量を増やすことできるというメリットがあることを後から知りました。
家➡店➡家➡店というように、勉強や作業をする環境を変えて、気力を回復させることで、一日の勉強・作業時間を増やすことができるというわけです。
気力の回復に関する研究
心理学者アニトラ・カーステンの実験
被験者に、長時間にわたり、文字を書く、絵を描くなどの反復性の定型作業を、「もう耐えられない」と思うまで続けてもらいました。
ある男性の被験者は、「ababab」という文字を繰り返し書きました。
この男性は、精神的にも肉体的にも限界をむかえ、手の感覚がなくなり、もう一文字も書けないところまで作業を続けてもらいました。
研究者は、男性が限界をむかえたところで、別の目的を作り、男性に、自分の名前と住所を書いてくれと頼みました。
すると、男性は、自分の名前と住所をあっさりと書きました。
精神的にも肉体的にも限界をむかえ、もう文字が書けないという状況になっても、目的や状況が変わることで、文字が書けたということです。
この実験は、人は、目的や状況が変わると、気力が回復することを明らかにしました。
まとめ
新しい環境、新しい目的は、人の気力を回復させます。
気力を回復させ、やる気を呼び戻し、努力量を増やしたいときは、自分のおかれている環境や目的を変えることが有効になります。