平均的な人は、自分が平均的だとは思わない➡平均以上効果
あなたの職場で、可もなく不可もない実力ないのに、なぜか自分は他の人よりも仕事ができると勘違いしている人はいないでしょうか?
これは、平均的な実力の人が陥りやすい勘違いです。
科学的にも、
平均的な人は自分自身を平均的だと思っていない
ことが明らかになっています。
自分の能力は平均以上だと根拠なく信じ込む傾向を「平均以上効果」といいます。
平均的な頭の良さの学生は、自分は平均的な学生より頭が良いと思っています。
平均的な運動神経の人は、自分が平均よりスポーツができると思っています。
平均的な仕事をするビジネスマンは、自分がほかの社員より仕事ができると思っています。
平均的な実力の人は、自分は平均以上だと考える偏見を持っています。
平均的な人が「自分は平均より上だ」と思うとおりの事実であったのなら、みんなが平均より上の上位層になってしまい、平均層がなくなるという状態になります。
これは起こりえません。
自分が平均より上だという偏見をもつ理由
人は、周囲のほとんどの人が平均的だということは認知できるのですが、自分も周囲の人と同じように平均的だということが認知できない(認知したくない)のです。
これが、自分が平均より上だという偏見をもつ根本的な理由です。
人は、
- 優越性を追求する本能
- 自己を正当化するバイアス
- ネガティブに陥らないための精神的免疫システム
をもっています。
それゆえ、人は、自分が周囲より劣る存在であったり、周囲とたいして変わらない存在であることを認めないようにできています。
そのため、私たちは、人より頭が良い、運動神経が良い、容姿が良い、優しい、道徳的である、収入が高いなど、何かしらの点で平均以上だという自負をもちます。
そして、その自負を根拠に、自分は平均以上だという偏見をもって生きるのです。
時に、「自分は、ほかの人と同列であり、平均的な人間なんじゃないか?」と疑いの目をもつことが大切です。
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