人は比較で価値を認識する
価値は、ある物事と別の物事を比較することによって認識できるようになります。
ネット販売が分かりやすい例です。
アマゾンや楽天で、ほしい商品名でテレビを検索すれば、価格の安い順からずらっとテレビが表示されます。
このとき、価格勝負のネット販売においては、最安値のテレビに一番高い価値が与えられます。
もし、最安値のテレビの情報一つだけが検索表示されたら、比較対象がないので、そのテレビの価格は安いのか高いのか分からず、価値を認識することができません。
このように、価値は、比較することによって認識できるようになります。
比較する視点を変えると、価値の認識が変わる
ある視点で比較したときと、別の視点で比較したときでは、物事の価値の認識が変わります。
ネット販売の例でいうと、価格よりストア評価の方が重要という視点で考えた場合、最安値で表示されたテレビの価値は必ずしも一番ではなくなります。
このように、比較するときの前提の視点が変わると、それに応じて、物事の価値の認識が変わります。
人は現在の視点から価値を比較をする
ほとんどの人は、未来ではなく、現在の視点に立って、物事を比較をし、価値を認識します。
理由は以下のとおりです。
- 人は、現実第一主義なので、現在が安心・安全で、苦痛がなく、心地良くなることを優先する(今が大事)
- 未来の視点に立って価値を比較することは、頭を使うため、脳に負担がかかり、しんどいのでやりたくない(脳は楽をしたい)
このような理由から、人は、未来の視点に立つことなく、現在の視点に立って、物事の比較をするため、今やっている比較が、のちのちする比較と違うかもしれないことに頭が回りません。
負け組の学生は、今、勉強を頑張れば、ブランド力のある大学に行けて、人生を有利な方向にもっていけるのに、今が楽であることを優先し、勉強しません。
負け組の社会人は、将来転職したり、副業で稼ぐためのスキルアップのための勉強をせず、仕事が終わったら飲み会をやり、土日は家でゴロゴロします。
未来の視点に立って価値の比較をすることができない人は、負け組の行動をとります。
負け組の人たちは、「今が良ければOK」という思考パターンで生きています。
もっと言うと、未来の視点に立って、物事の価値を比較するという発想をもっていません。
そして、時がたって未来の時点に立った時に劣等と化しているのです。
今している比較が、あとでするだろう比較と違うことに気づかないと、「未来にどれだけ今とは違う価値の認識をするか」の見積りができません。
(余談)未来の視点に立つことは難しい
未来について予測をするのは現在であるため、予測は、どうしても現在の影響を受けてしまいます。
今この瞬間の現実があまりにもはっきりしているため、人は、ひねりを加えた現在を未来として予想してしまいます。
しかも、未来の自分が世界を見る見方は、現在の自分が世界を見る見方とは違うことに気づきません。
自分の人生をすべて経験した人物の視点に立てればよいのですが、それができません。
このような理由から、未来の視点に立つことは難しいのです。
成功者になりたければ、未来の視点で価値を比較すべき
未来の視点に立ち、価値を比較して認識することは簡単ではなく、ほとんどの人ができません。
だからこそ、理性と知性を使い、自分だけは未来の視点に立って価値を認識し、それに沿った行動をとれるようになると、周囲から突き抜けます。
物事の価値を考えるときは、現在の自分ではなく、未来の自分がどう感じるかを予測することが大切です。
現在にたまたまやる比較ではなく、未来でするだろう比較について考えることが、成功者になるためには必須です。
成功者や勝ち組になりたいと望むなら、現在の視点からの価値の比較ではなく、未来の視点からの価値の比較を当たり前にやれる必要があります。
未来の視点からの価値を比較して認識することは、理性と知性を使うので、しんどいですが、これを習慣化し、省エネでできるようになると、人としてかなり優秀です。