良好で長続きする人間関係には、ギブ・アンド・テイクが必要
良好で長続きする人間関係には、2人の間に、
ギブ・アンド・テイク
の存在があります。
たとえば、夫婦関係でいうなら、
- 食事の用意は妻、食器洗いは夫
- 部屋の掃除は妻、風呂掃除は夫
というように、お互いがギブするものとテイクするものがある関係です。
良好な人間関係を築くには、
- 分担法を用いて、お互いの役割を公平に分担する
- お互いに相手を尊重し、その尊重を具体的にギブのかたちで行動で表す
というギブ・アンド・テイクの関係が必須です。
ギブ・アンド・テイクは、自覚と公平なバランスが必要
良好な人間関係を築けるペアは、ギブ・アンド・テイクを認識することができます。
そして、お互いの関係にギブ・アンド・テイクの認識ができるゆえに、ギブとテイクのバランスがとれるように、役割を公平に分担することができます。
ギブ・アンド・テイクを認識できることで、
「あなたがこれをやってくれたから、私はこれをやる」
という分担法の考え方をその都度行い、役割が公平になるように調整することができます。
ギブ・アンド・テイクが成立するためには、
- 相手のためにギブする
- 相手は、ギブされたことをきちんと認識してテイクする
- 相手は、そのギブに見合うだけのものお返しでギブし、テイクしてもらう
必要があります。
これを持続可能な状態で実現するためには、ギブ・アンド・テイクの自覚と役割分担の公平性が必要なのです。
公平性は、公平だと思えることが大事
公平性の感覚は、人それぞれで違います。
大切なのは、お互いが公平だと思えることです。
ギブ・アンド・テイクの公平性は、思いやりの気持ちがあれば成立します。
公平性の気持ちの意識としては、
「私は相手のためにこんなことをしている。そのことを相手はきちんと認めてくれていて、私のためにこんなことをしてくれる」
と感じられ、しかもお互いがそのように思えていればOKです。
良好な人間関係が築けていない人
良好な人間関係が築けていない人は、ギブ・アンド・テイクがないか、ギブ・アンド・テイクはあっても、その自覚と公平性がありません。
たとえば、たかだか手取り二十数万円の夫が、
「僕は会社で働いているんだから、君が家事や育児をやるのは当たり前だろ」
という態度を妻にとり、家事と育児をすべて妻にやらせていたようでは、公平なギブ・アンド・テイクの関係ではありません。
このようにギブ・アンド・テイクの自覚がなかったり、公平性が保たれていない夫婦は、関係に問題を抱え、スピード離婚や仮面夫婦からの熟年離婚に発展しやすくなります。
夫婦以外にも、一般的に、ギブ・アンド・テイクのバランスがとれていない関係は、衝突や相手の存在の無視などの問題を発生させ、無理に関係を続けることで、うつなどの心の病気に発展する場合もあるので、気をつけなければなりません。
ギブは感謝の気持ちでもよい
先ほどの家事と育児をすべて妻にやらせる夫の例において、夫はブラックな働き方を強いられ、肉体的にも精神的にもヘトヘトになって家に帰っている場合もあります。
夫が家事と育児に関われなくても、しょうがないかもしれません。
その場合は、夫は、
「夫は仕事が忙しくて家事と育児に関われなくてごめん。いつも家のことを頑張ってくれて、ありがとう」
と感謝の言葉をかけるだけでも、公平性がとれたギブになる可能性があります。
妻は、夫の感謝の気持ちと言葉により、自分のギブが正当に評価され、感謝されたというテイクを得られるからです。
人によっては、相手からの感謝の気持ちと言葉が、自己評価を安定させ、精神の平穏と心の健康を保つことにつながり、十分なテイクになる場合があります。
ギブ・アンド・テイクの公平性は、お互いが公平だと思えれば成立します。
感謝の気持ちと言葉は、十分な公平性のあるギブになる可能性があるので、積極的にギブの手段として使っていきましょう。
「ありがとう」は、いつでも、どこでも、誰にでも、時間と労力をかけずにできるギブなので、やらない手はありません。
「ありがとう」をギブできるチャンスがあれば、逃してはいけません。
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