コミュニケーション

【雑談力⑤】雑談において「なぜ?」はNG ~質問攻めは会話が止まる~

雑談とは

 雑談の量は、親密さに比例します。

 あなたと親密度が人を思い浮かべてください。

 あなたは、その思い浮かべた人と雑談を多く行っているはずです。

 雑談をすると、他人との親密度を高めることができるのです。

 なので、「あの人と仲良くなりたい」と思ったら、相手と雑談を多くすることを心がければよいわけです。

 雑談とは、意味のない無駄話をすることではありません。

 雑談とは、親密な人間関係を築くための方法なのです。

 たとえば、好きな異性に対し、たくさん雑談をもちかけて、人間関係の親密度を高めることができれば、交際に発展させることができるかもしれません。

 それくらい雑談の力というのは大きいのです。

 雑談には、自分の未来を変えるほどの力があるのです。

雑談の目的

 雑談の目的は、親密な人間関係の構築です。

 何気ない会話のキャッチボールをして、親密度を高めることが目的です。

 なので、話す内容は何でもいいのです。

盛り下がる雑談「なぜ?」はNG

 雑談は、話す内容は何でもよく、大ウケしたり、盛り上がるものでなくてもよいのです。

 雑談は、「当たり障りのない、何気ない雑談の水準」をキープし、その水準を下回らなければOKなのです。

 逆にいうと、「当たり障りのない、何気ない雑談の水準」すらキープできない、相手を不快にさせたり、盛り下がる雑談はNGです。

 その盛り下がる雑談のひとつに、

「なぜ?」と理由をたずねてしまう

があります。

 「なぜですか?」は愚問といえます。

 「なぜ」という言葉には圧迫感があります。

 「なぜ」は、上司が、仕事でミスをした部下を詰めるときにも使われる言葉です。

 「なぜ」は、相手にプレッシャーを与えるような質問なのです。

 また、「なぜ」に対して、それなりの理由を考えて説明するのは、エネルギーを使い、人間の脳には負担です。

 雑談の相手に、それほど知識がなかったり、説明するのが苦手な人だった場合は、相手が困ってしまい、会話の流れが止まってしまう可能性があります。

 雑談における「なぜ?」は

  • 相手に圧迫感を与える
  • なぜに答えるのは人間の脳に負担であり、会話の流れが止まる可能性がある

ことから、雑談が盛り下がる可能性がり、「なぜ?」を使うのは避けた方が無難です。

「なぜ?」がOKな場合もある

 雑談における「なぜ?」がNGという話をしましたが、「なぜ?」が雑談を盛り上げてOKになる場合もあります。

 それは、雑談の相手が

  • その分野に詳しい
  • 知的水準が高い
  • 説明力が高い

といった場合です。

 そのような相手には、「なぜ?」と会話を振ることで、相手は「待ってました!」と言わんばかりに、生き生きと理由を説明してくれ、会話が盛り上がるでしょう。

「なぜ?」と理由をたずねたい場合もある

 雑談の中で、シンプルに「なぜ?」と理由をたずねたい場面があります。

 その場合は、「なぜ?」という言葉をやわらかい言葉に変換しましょう。

 たとえば、

  • どうしてなんですか?
  • すごい理由が気になる
  • それって何でなんですか?

といった感じです。

 「なぜ?」をやわらかい言葉にするだけで圧迫感がなくなり、自然なかたちで理由をたずねることができます。

 WHY(なぜ?)ではなく、HOW(どうして?どのように?)を使って理由をたずねるイメージです。

 「なぜ?」と質問されると、相手は理由を説明しなければならなくなり、しんどさを感じます。

 そこで、「なぜ?」ではなく「どう?」を使います。

 「どう?」を使うことで、相手は理由ではなく、気持ちや自分なりの考えを話して回答する選択肢も与えられるので、回答のしんどさや面倒くささが軽減されます。

 雑談は、お互いが頭を悩ませることなく、会話のラリーを続けられることが大切です。

質問攻めはNG

 質問攻めはNGです。

 「なぜ?」と使わず、「どう?」といった圧迫感のない表現で質問したとしても、質問が重なると相手はしんどくなります。

 質問が続くと、尋問のようになってしまい、会話が盛り上がりません。

 雑談を続けようと頑張って質問し続けたとしても、最終的に手詰まりになり、会話が止まります。

 逆に、相手が質問攻めをしてしまう状況に陥らないように、こちらが配慮をすることも大切です。

 「相手が質問攻めになっている」と感じたら、

  • こちらから質問をする
  • こちらから話題を振る

などの配慮しましょう。

 窮屈にならず、会話のラリーが続く良い雑談にするためには、お互いに配慮することが大切です。

話題を掘り下げすぎるのは避ける

 質問しすぎて、相手の深い部分に触れるほど、会話を掘り下げすぎるのはNGです。

 相手のプライバシーに触れるような深すぎる話題は雑談には向きません。

 たとえば、

  • 会社での評価・成績
  • 結婚して子供がいるかいないか

とったものです。

 社会的評価やプライバシーに関する部分などの繊細に扱うべき話題は、会話の事故になる可能性が高いので、避けておく方が無難です。

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