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心理的安全性とは? ~ストレス環境において、能力は発揮できない~

心理的安全性とは

 心理的安全性とは、

不利になったり、罰せられたりする心配もなく、リスクを冒せる状態

をいいます。

 心理的安全性は、ハーバード・ビジネススクール教授のエイミー・エドモンドソンが提唱した概念です。

 教授は、人は、心理的安全性のある環境では、より学習意欲が高まり、より新しいことにチャレンジできるようになることを研究により明らかにしました。

 心理的安全性のある環境とは、

  • 批判や否定的な声に恐怖することなく、安心して挑戦できる
  • 安心して質問したり、情報交換ができる
  • 自分も貢献できると思えるような雰囲気がある
  • 失敗と改善を繰り返せる

などが挙げられます。

 幸運にも、心理的安全性のある家庭や職場にいる人は、自分の能力を伸ばすチャンスです。

心理的安全性がない環境では、人の能力は低下する

 人は、心理的安全性のない環境にいると、不安・恐怖などのストレスにより、脳が機能不全の起こし、能力が低下します。

 心理的安全性のない環境とは、

  • 批判や否定的な声に恐怖し、安心して行動できない
  • 安心して質問したり、情報交換ができない
  • 失敗したら攻撃される

などが挙げられます。

 心理的安全性のない環境では、つねに不安・恐怖などのストレスにさらされます。

 人は、ストレスにさらされると、脳からコルチゾールというストレスホルモンが分泌され、脳の前頭前野(理性的思考・論理的思考をつかさどる脳の部位)の機能が激減します。

 このため、頭の中がモヤモヤし、キレのある思考、多面的な思考ができなくなります。

 また、不安や恐怖により、体は委縮してこわばり、行動が鈍くなります。

 これらの症状により、人は能力を発揮できなくなり、落ちぶれていきます。

 反対に、心理的安全性がある環境においては、人は、脳からドーパミンという快楽物質が分泌され、やる気や集中力が高まり、頭のモヤモヤが晴れ、キレのある思考、多面的な思考ができるようになります。

 これにより、人は、高い能力を発揮できるようになります。

 心理的安全性があるかないかで、人は能力を伸ばして上昇することもあれば、能力を発揮できず底辺に落ちることもあるのです。

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