ビジネス書を読むときの注意点 ~後付けの物語は「分かったような気になる」錯覚を生む~

 私は、ビジネス書を読むのが好きです。

 ビジネス書を読むことで、社会を生きる上で、有益な情報を得られるからです。

 しかし、ビジネス書は、肯定できるものばかりではなく、一つ、注意を向ける点があります。

 その注意点とは、ビジネス書に書かれてくる「後付けの物語」です。

 今回はそのことについて書きます。

ビジネス書にある「後付けの物語」に注意

 2ちゃんねるの開設者である ひろゆき さんは、著書の「1%の努力」において、自分の成功要因について、「たまたま、そこにいたからうまくいった」と述べています。

 ひろゆきさんが、そのような発言をするだけあって、運というのは、起業して成功するか、失敗するかの鍵を握る要素であるといえます。

 私も、運は、成功と失敗を左右する最大の要素であり、成功するために絶対に超えなけばならい壁だと思っています。

 しかし、通常、ビジネス書において、「成功したのは運が良かったからです」「たまたまです」という話はしません。

 そんな話をしたら、商品にならないからです。

 「成功できかどうかは、運や確率による」といった再現性のない話は、参考にならないので、誰も求めていません。

 ビジネス書を読む読者の脳が欲しているのは、成功、あるいは失敗の物語です。

 特に、成功と失敗を明快に一刀両断してくれる説明をしてくれて、原因を分かった気にさせてくれる物語は刺さります。

 なので、多くのビジネス書は、

  • 失敗や成功には、明らかな原因があります
  • こうしたら成功します
  • こうすると失敗します

という後づけの物語を作って、書き記すのです。

 こうした後付けの物語は、読者に「分かったような気になる」錯覚を誘発させます。

 後づけの物語なので、あっという間に価値がなくなる教訓となります。

 しかしながら、読者は、成功や失敗の物語を求めているので、ビジネス書で語られる後付けの物語を信じ込んでしまうのです。

 後付けの物語を参考にするのは良いと思いますが、信じ込むのはよろしくありません。

 なぜなら、成功や失敗には、運が大きく影響するからです。

 運の要素を無視して、「ハウツーやノウハウどおりにやれば うまくいく」と思ってしまうこと自体が的外れです。

 そのことを分からずに、ノウハウ押しをしてしまう人は、ノウハウコレクターと揶揄されて、他人から嫌われます。

後付けの物語をすべて否定するわけではい

 後付けの物語は、思考やアイデアを生み出す上で参考になるので、後付けの物語を全く否定するものでありません。

 後付けの物語を信じ込んでしまうのは、やめておいた方がいいというのが主張です。

 後付けの物語は、後付けされた理由が結果と整合する心地良さから、心に刺さるので、信じてしまいたくなるのです。

 ビジネス書を読むときは、「この成功ストーリーは、後付けの物語に類型されるか?」というふうに、いったん立ち止まって考えてみることが大切です。

 そうすることで、俯瞰した視点から物事を考えることができるようになります。 

「後付けの物語」に注意すべきは、ビジネス書に限らない

 「後付けの物語」は、情報商材でよく使われます。

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といった情報商材で売られているノウハウも、「後付けの物語」になっていないか注意して見る必要があります。

 「後付けの物語」は、自分もできるような気にさせる錯覚を引き起こします。

 「後付けの物語」による錯覚に陥って、詐欺まがいの情報に高額なお金を支払わないように注意が必要です。

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