子供にとって親は神のような存在→この事実が私たちに否定的な自己像を形成させる

 私たちは、子供の頃、親の言うことは正しいと無条件に信じて、親から様々な刷り込みを受けて育ちました。

 大人になると、親の言動が必ずしも正しくなく、親の人格・知識・能力の欠陥から生じる理不尽なものがあったことに気づきます。

 今回は、子どもの頃、私たちが親の言うことを妄信的に信じてしまった理由と、それにより社会人になってから起こる弊害についてお話しします。

子供が親の言うことを妄信的に信じてしまう理由

子供は親がいないと生きていけない

 子どもは一人で生きていく力がないので、親に見捨てられることは死を意味します。

 親に迎合することが、子どもが生きるための手段なのです。

 生存本能が「親の言うことを聞け」という信号を自分自身に送るので、子供は親の言うことを受け入れるのです。

子供は、自分の親を客観的にほかの親と比較することができない

 子供は、親のすること見て、「そういうものなんだ」と当然のことのように受け入れます。

 これは、子供は、能力の低さから、自分の親を他人の親を客観的に比較することができないからです。

 人は、比較することによって、物・サービス・出来事などの価値の違いを認識することができるようになります。

 例えば、江戸時代の立派な城に住む殿様の暮らしは、農民たちにとっては、自分たちの生活に比べると、大変便利で価値の高い暮らしだと認識されたことでしょう。

 しかし、現代の私たちからみれば、江戸時代の殿様の暮らしは、一国の主であるにも関わらず、電気、水道、エアコン、テレビ、ネットもなく、今の自分たちの暮らしよりはるかに価値の低い暮らしだという価値の認識になります。

 このように、人は、比較対象が何かによって、価値の認識の仕方が変わるのです。

 子供は、自分の親と他の親を正しく比較するすべを持たないため、親の言動を現実的に評価することができないのです。

 たとえ、親から間違った仕打ちをされても、親に迎合しなければ生きていけない子供は、一般的には、自分の方が悪いと考えてしまいます。

子供が親の言うことを妄信的に信じてしまうことで生まれる弊害

バカな親に育てられた子供は否定的な自己像を身につけるようになる

 人格、知識、能力に欠陥のある親から間違った仕打ちや刷り込みを受けて育った子供は、その間違った仕打ちをされる原因は自分にあると反応してしまいます。

 例えば、親から「お前にはできない」などの否定的な刷り込みを受けて育ったこどもは、「自分にはできない」というセルフイメージを持って成長してしまいます。

 親に邪険に扱われるなど、愛のない育てられ方をした子供は、自分は人から愛されたり好かれない部類の人間なんだというセルフイメージを持った自信のない大人になります。

 『親の人格、知識、能力に欠陥があるときは、子供は、その原因は自分自身にあると反応する可能性が高く、そのため、子供は非現実的なまでに否定的な自己像を身につける』というのが〝子供の発達の一般法則″です。

大人になっても〝子供の発達の一般法則″から抜け出せていないと、他人の都合のいいように扱われる人間になってしまう

 大人になっても、『親の人格、知識、能力に欠陥があるときは、子供は、その原因は自分自身にあると反応する可能性が高く、そのため、子供は非現実的なまでに否定的な自己像を身につける』という〝子供の発達の一般法則″から抜け出せていない人が結構います。

 こういう人は、人のせいにしない自責の人で、かつ、真面目で正直で善良な人である一方、悪い人たちにマウントをとられ、都合のいいように扱われ、攻撃対象にされ、搾取されるカモにされやすい人でもあります。

 このような人は、職場で上司や先輩から、責任の転嫁先にされたり、責めのターゲットにされたりします(昔の私がそうでした)。

 〝子供の発達の一般法則″は、家庭だけの話ではなく、職場にも当てはまるということです。

 新入社員は、小さな子供が親の言うことを妄信的に聞くように、上司や先輩の言うことをありのまま受け入れて聞きます。

 新入社員は、その会社内において、上司や先輩の補助なしに仕事ができないことから、上司や先輩に依存するしかないためです。

 上司や先輩が人格・知識・能力に欠陥を持っていて、それゆえに理不尽な言動をしてくるケースがあることを知り、それを見抜く目を持ち、〝子供の発達の一般法則″にハマらない思考力を持っておく必要があります。

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