刑事訴訟法(公判)

公判の流れ⑩~「証拠調べ手続における証拠調べの順序」を説明

 前回の記事の続きです。

 公判手続は、冒頭手続→証拠調べ手続→弁論手続→判決宣告の順序で行われます(詳しくは前の記事参照)。

 前回の記事では、証拠調べ手続のうち、

  • 裁判官による証拠決定
  • 証拠調べ請求が却下される場合
  • 証拠決定に対する異議申立て

を説明しました。

 今回の記事では、証拠調べ手続のうち、

  • 証拠調べの順序

を説明します。

証拠調べの順序

 検察官、被告人又は弁護人が、裁判官に提出したい証拠の証拠調べ請求を実施すると、裁判官は、その証拠を証拠調べをする旨の決定をし、その証拠の証拠調べ(裁判官が証拠の内容を確認すること)が行われます。

 証拠調べの順序は、

  1. まず、検察官が取調べを請求した証拠で事件の審判に必要と認められる全てのものを取り調べる(ただし、被告人の自白に関する証拠を除く)
  2. 次に、被告人又は弁護人が取調べを請求した証拠で事件の審判に必要と認められるものを取り調べる
  3. 最後に、被告人の自白に関する証拠を取り調べる(刑訴法301条

という順序で行われます(刑訴法規則199条1項本文)。

 ただし、①と②の証拠調べの順序につき、裁判所が相当と認めるときは、この順序に関係なく、随時必要とする証拠を取り調べることができます(刑訴法規則199条1項本文)。

 裁判官は、検察官、被告人又は弁護人が取調べを請求した証拠の証拠調べが終わった後でも、必要があるときは、更に他の証拠を取り調べることができます(刑訴法規則199条1項本文)。

次回の記事に続く

 次回の記事では、証拠調べ手続のうち、

証人尋問(証人が召喚に応じない場合の罰則と勾引、証人の証言拒絶権など)

を説明します。